「薔薇の人 メリー・ジェーン」 (両国門天ホール)
今、ぼくはできる限りワルにしているんです。ぼくは詩人になりたいからです。ぼくは「見者」になろうと修行中です。あなたにはさっぱり解らないでしょう。ぼくにもほとんど説明できません。「あらゆる感覚」の錯乱により未知に到達することです。非常な苦痛です。強くなければならないし、生まれつきの詩人でなければなりません。ぼくは自分が詩人だと分ったのです。これは全くぼくのせいではないのです。「ぼくが考える」というのは間違っています。「ぼくは考えられる」というべきです。ぼくというのは他の人です。木材が自分をヴァイオリンと思っても仕方ありません。「見者の手紙」ランボー(門司邦雄訳)