ミカヅキ会議は3人の大学教授が50才を過ぎてから踊ることになった他に類のないユニットです。彼らはダンス訓練をしていない。繊細に動く術はないので、体中の全部をいちいち全力で動かす。それはダンサーを飛び越えて、たくましく生命力に富み、なにより愉しそう。ダンスが等身大の取り組みと見てとれる。脳も筋肉だ。がむしゃらで泥臭いはずが、なぜに透明で澄むのか君は。
(黒沢美香/ミカヅキ会議 演出・構成・振付)
2011年3月結成 同年5月ダンスデビュー@慶應大学
2012年8月 「渚の風」で本格デビュー@日暮里d−倉庫「ダンスがみたい」
2013年1月、3月 「渚の風〈聞こえる編〉」で鳥取、福岡、東京、京都の4都市ツアー@「踊りに行くぜ!!2」
【ルール】
・第1月曜日、指定の場所に10時集合
・遅刻をしない
・空いている部屋で稽古する
・これがなににつながるのか疑問でも歩む
・恥ずかしさを力に変える
【展望】
50代でスタート、60代で全国制覇、70代で地球制覇。
あらゆる現象は、周期運動を繰り返すか、収束するか、発散するかのいずれかである。月の満ち欠けは周期運動である。三日月は、上弦の月を経て、いつの日か、満月になる。しかし、それもつかの間。満月は再び、下弦の月、新月を経て、三日月に戻る。つまり、三日月は、スタートであり、ゴールである。三日月は三日月にあらず、故に三日月なり。
【モットー】
1.緻密な頭脳は呪われた祝福と開き直る。
2.真理の到達不可能性を知りながら、能天気にそれを追求してしまうお目出度さが憲法。
3.謝罪を口にする傲慢さは捨てる。
【オリジナルソング】
「渚の風<聞こえる編>」より 「舟歌」作詞・作曲:武藤浩史(2014年1月発表)
よったびら、かったびら、
シュッとねー
よよ、よったびら、かったびら、
シュッとねー
い、らーけ、しゃーけ、はば・・・
ささささっとねー、ほほほほっとねー
い、らーけ、しゃーけ、はばたね、
へへへへっとー、やえゆ
*よったびら、かったびら、
シュッとねー
よよ、よったびら、かったびら、
シュッとねー
ま、まーめーみーむめもー
ももも、もーめーまーみめもー
ははは、はっほほ、すきだっ、
すきだっ、あ~あ~
ほんとにー、すきだよ
(*に戻ってもよい)
「渚の風」作詞・作曲:前野隆司(2012年8月発表)
わなげなさなげなとぅりっきー いしかりたいからたりっきー
わなげなさなげなとぅりっきー いしかりたいからたりっきー
ゆがなはーい ひがならーい
ゆがなlove me はかならーい
なせそではせそ やせそだnight
させそでませそ やんばんnight
(こちらから聴けます→ http://www.geocities.jp/azabubu/interview/images/120409_002.MP3)
【ダンサープロフィール】
前野 隆司 マエノ タカシ
1984年東工大卒、1986年東工大修士課程修了。キヤノン㈱、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、ハーバード大学客員教授、慶應義塾大学理工学部教授等を経て現在慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。博士(工学)。研究分野はロボット工学から幸福学、教育学、地域活性化、芸術振興、システム論、心の哲学まで幅広い。著書に『脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説』(筑摩文庫、2010年)、『思考脳力の作り方―仕事と人生を革新する四つの思考法』(角川新書、2010年)、『錯覚する脳―「おいしい」も「痛い」も幻想だった』(筑摩文庫、2011年)など多数。
武藤 浩史 ムトウ ヒロシ
1958年生まれ、英文学者、英国ウォリック大学博士課程修了(Ph.D.)、慶應義塾大学法学部教授、慶應義塾塾長候補(2013年)。50歳を過ぎて黒沢美香に師事。2012年および2013年「ダンスがみたい新人シリーズ」に出演。ソロ作品に「淵と谷と頂」、「矢」など。著書:『「チャタレー夫人の恋人」と身体知』、『ビートルズは音楽を超える』(近刊)ほか。言語と非言語の世界が交わったり交わらなかったりする揺れ動きうごめく「身体知」の境界線上で言語を使ったり使わなかったりする活動に従事。
横山 千晶 ヨコヤマ チアキ
1960年生まれ。幼いころを北九州の炭鉱町で過ごす。そのころ見たこと、経験したことが原風景になっています。目に見えることよりも見えないことを想像することに興味あり。あまり大きなことは得意じゃない。人付き合いも得意じゃない。そんなこんなで2000年までの4年間、新潟の長岡で高校生と一緒にシェイクスピア劇を作ったり、現在も継続して、庄内の土人形を地元の人と一緒に作ったりと小さなコミュニティで、手足を動かして生きていくことに幸せを感じています。そのうえ19世紀のイギリスを研究しているうちに、ロンドンのイーストエンドに迷い込み、結局石川町中区の寿地区へと至る。自分もいれる場所を作ろう、ということで2010年に寿地区の近くに居場所「カドベヤ」を地元の社会起業家やおじさんたちと作りました。現在火曜日ごとに「カドベヤ」でお昼は足湯でまったり、夜は夜でからだを動かした後でみんなで夕食を食べる「ストレッチと夕めし」を開催しています。町と人間の不思議にこつこつと付き合いつつ、日々歳をとっています。翻訳書:ウィリアム・モリス『ジョン・ボールの夢』、ジョージ・P・ランドウ『ラスキン―眼差しの哲学者』